学術機構とは

専門臨床工学技士認定制度について

 医療機器の多様化と高度化が進む中、医療機器が関与した事故が後を絶たないことから厚労省は、その安全対策として医療機器管理室設置事業の推進と医療機器の専門家である臨床工学技士の活用、医療法の改正による医療機器安全確保のための体制の構築、診療報酬の創設など、これまで医療機器の管理を重点的に見直してきています。

 また、我が国は高齢化が更に進み、高齢化率(65歳以上人口割合)は、2015(平成27)年は26.7%と過去最高となっており、2060年まで一貫して高齢化率は上昇していくことが見込まれています。

 このような中、疾病の予防や早期診断、早期治療に関する国民の期待は大きく、より質の高い医療の提供を通じて「健康寿命」の延伸に向けた取り組みが重要とされています。さらに、医療技術が迅速に我が国をはじめとする世界の人々に届けることができるよう、産学官の関係者が互いに協力・支援し合うことが必要としています。

 このような現状を踏まえ、(公社)日本臨床工学技士会では、各業務領域別の専門認定制度の拡大に向けて認定事業を推進しています。

 専門臨床工学技士認定制度の目的は、各領域業務に携わり業務内容を適切に把握し、指導的立場で専門的治療の対応ができる能力(知識・技術・技能)を修得した臨床工学技士の育成すること。 また、各臨床現場における質の高い治療の普及と技術の向上・発展に寄与すると共に、患者さんの安全確保に努めることにあります。

 最近では、国際交流活動にも取り組み、海外に向けた臨床工学技士の活動も活発となり、専門臨床工学技士認定制度への期待も高まっています。

 専門臨床工学技士認定は当会々員が取得できる専門臨床工学技士資格制度で、平成 29 年 4 月現在、当会では、次に示す 5 領域の認定制度があります。

  1. 血液浄化専門臨床工学技士
  2. 不整脈治療専門臨床工学技士
  3. 呼吸治療専門臨床工学技士
  4. 高気圧酸素治療専門臨床工学技士
  5. 手術関連専門臨床工学技士

 今後、公益団体として専門臨床工学技士制度を推進することにより、臨床工学技士の専門性を高めるとともに、新たな知識や技術を培うことができ、職業意識の向上や学術研鑽への意欲の増進を図れるものと確信しています。

 各位が専門領域における認定制度にチャレンジされることを期待いたします。

平成29年8月吉日
公益社団法人 日本臨床工学技士会
理事長 本間 崇

学術機構とは

正式名称 :「JACE 学術機構“JACE Academy”」

略  称 : CEA (Clinical Engineering Academy)

1.目的

臨床工学に関する長年培い蓄えた貴重な潜在的技術・技能を、更に強化し継承・伝承しつつ社会に還元し使命を果たす手段として「学術機構」が設置されました。

2.業務内容
  • 学術員の選考と活用
    学術員は、各分野の優れた臨床工学の恒久的な技術集団として、臨床工学技術の熟成・蓄積、伝承、開発の方向付け、専門技術者の育成、学術誌のレベルアップ等に取り組む
  • 学術・学会支援
    日本臨床工学会支援、“学術褒賞制度”の選考
  • 専門臨床工学技士制度の確立と試験の実施
    専門臨床工学技士制度の確立と試験の実施
3.組織表

4.所在地

〒113-0034  東京都文京区湯島1-3-4 KTお茶の水聖橋ビル5階
FAX : 03-5805-2597   e-mailアドレス : academy@ja-ces.or.jp