臨床工学技士の業務範囲追加に伴う厚生労働大臣指定による研修

1.臨床工学技士の皆さまへ
  〜 臨床工学技士の業務範囲の追加と厚生労働大臣指定による研修について 〜

 2021年5月28日、「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律 (令和3年法律第49号)」が公布されました。この法律には医師の働き方改革に関する様々な事項が含まれております。臨床工学技士に対しても、臨床工学技士法 (昭和62年法律第60号) の改正により業務範囲を追加し、医師のタスク・シフト/シェアに貢献することが求められております。

 そして、2021年7月9日、改正された臨床工学技士法に関する政省令等が公布され、我々の業務範囲として次の行為が追加されました。

  1. 1. 血液浄化装置の穿刺針その他の先端部の表在化された動脈若しくは表在静脈への接続又は表在化された動脈若しくは表在静脈からの除去
     ※従来の業務範囲であった「シャントへの接続又はシャントからの除去」に追加
  2. 2. 生命維持管理装置を用いた治療において当該治療に関連する医療用の装置 (生命維持管理装置を除く) の操作 (当該医療用の装置の先端部の身体への接続又は身体からの除去を含む)
  3. ①手術室又は集中治療室で生命維持管理装置を用いて行う治療における静脈路への輸液ポンプ又はシリンジポンプの接続、薬剤を投与するための当該輸液ポンプ又は当該シリンジポンプの操作並びに当該薬剤の投与が終了した後の抜針及び止血(輸液ポンプ又はシリンジポンプを静脈路に接続するために静脈路を確保する行為についても、「静脈路への輸液ポンプ又はシリンジポンプの接続」に含まれる。)
  4. ②生命維持管理装置を用いて行う心臓又は血管に係るカテーテル治療における身体に電気的刺激を負荷するための装置の操作
  5. ③手術室で生命維持管理装置を用いて行う鏡視下手術における体内に挿入されている内視鏡用ビデオカメラの保持及び手術野に対する視野を確保するための当該内視鏡用ビデオカメラの操作

 これらの行為は、本年10月1日の法律施行と同時に臨床工学技士の業務となります。しかし、臨床工学技士免許の一部として新たに認められるものであり、既免許取得者の皆さまにおかれましては厚生労働大臣が指定する研修の受講が必須となります。本研修の修了証の発行をもって、これら新たな行為を臨床現場で実践することが可能となります。

 なお、本研修は、公益社団法人日本臨床工学技士会が厚生労働省の指定を受け、関係する学会、職能団体、病院団体及び医療機器企業等の協力を得て実施いたします。

 我々 臨床工学技士は「いのちを支えるエンジニア」としてのプライドを持ち、医師の労働時間の削減や健康の確保、適切な地域医療の維持・確保、医療安全のさらなる向上を目指すとともに、自らの業務を拡大して参りましょう。

2021年7月9日

公益社団法人日本臨床工学技士会
理事長 本間 崇